2014年10月3日金曜日

バッテリーあがりを点検(ティーダ) 『結局、バッテリー不良ですか』(ノД`)・゜・。

ティーダさんが入庫されました。


・・・・症状・・・・

1週間ぐらいでバッテリーが上がる。


・・・・情報・・・・

オルタネータが怪しいと思って、他工場で交換した。

それでも1週間ぐらいでバッテリーが上がってエンジンがかからなくなるそうです。


・・・・作業・・・・

もうすでに、エンジンかからないので、余っているバッテリと交換します。

車を工場に入れて、点検開始します。

オルタネータ交換済みのようですが、一応点検します。

オルタネータの発電点検します。

電流クランプをテスターにつないでオルタネータのB端子配線に取り付けします。

クランプできる場所がなかったので、B端子ケーブルを延長しました。
(B端子はバッテリとつながっているので、延長ケーブル取り付けるときはバッテリを一旦外します。)

オルタネータの発電電流を測定します。

電流センサーが付いているので充電制御が入らないようにコネクタ外して、エンジン始動します。

電気負荷なしのアイドリング時。


19.4A(アンペア)です。

次は電気負荷かけてエンジン約2500回転時。


66.3A(アンペア)です。

整備書よると、基準値は電気負荷(エアコン、ヘッドライドロービーム、デフロスタ)ON時に30A(アンペア)以上なので、66.3A(アンペア)は、問題なしです。

私の経験上、このクラスの普通車は50A(アンペア)ぐらいは発電しているよです。

次に、暗電流(車を駐車して使っていない時の電気消費)の点検します。

バッテリのマイナスケーブルに電流クランプを取り付けします。

エンジンを止めて、すべての電気をOFF、鍵を外してドアを閉めて数分待ちます。

電流が下がり切った時の数値を読み取ります。

暗電流は微量の電流なので電流クランプの測定レンジを下げています。
オルタネータ発電電流と数値の読み取り方は異なります。

20mA(ミリアンペア)です。

整備書によると、基準値は50mA(ミリアンペア)以下なので、20mA(ミリアンペア)は問題なしです。

この車は充電制御車なので電流センサーもついています。
一応できる範囲で点検します。

整備書で点検方法を確認。

電流センサーの電源線から始めます。

電流センサーコネクタはずして、テスターで電圧点検します。




5.13Vです。 基準値は約5Vなので問題なしです。

電流センサーのアース線点検します。

電流センサーアースコネクタアース端子~ボデーアースの抵抗を点検します。



0Ω 良好です。

電流センサーの信号線を点検します。




電流センサーコネクタ~エンジンコンピュータの信号線端子抵抗点検。


0Ω 良好です。

電流センサーコネクタ信号端子~ボデーアース、電源端子、アース端子の抵抗点検します。


∞Ω アース、他配線との短絡(ショート)がなく良好です。

最後に電流センサー信号電圧による電流センサー本体点検をします。

コネクタを全部つないで、バッテリマイナス端子を外します。

そして、別ケーブルでバッテリマイナス端子とボデーアースを取ります。

テスターの端子はエンジンコンピュータ電流センサー信号~バッテリマイナス端子(ボデーアース)に取り付けます。


バッテリマイナス端子は外してあります。


2.66Vです。基準値は約2.5Vなので、良好です。

故障個所が見つからない。困ったな~。(ノД`)・゜・。

後は、バッテリかコンピュータが誤作動ぐらいしか思いつきません。


バッテリー上りでオルタネータ交換したときに一緒に交換してるだろうし、本当に困った。(;´Д`)


一応、バッテリを確認します。

バッテリーを確認すると、4年前のバッテリで液も茶色く濁ってます。

お客さんに確認すると、オルタネータ交換したときに、バッテリは充電しただけで交換していないそうです。

とり合図、異常がないので、3日ほど様子を見てみましたが、バッテリ上りもなく良好です。

お客さんに相談し、バッテリの劣化によるバッテリ上りの可能性が強いので、納車して1週間ほど様子を見てもらうことになりました。

1週間後、お客さんに様子を聞くと、あれからバッテリは上がっていないとのことで、一安心です。

バッテリーの寿命は一般に2~3年のようです。
あるバッテリーメーカーさんが言うには、最近のバッテリは、寿命ぎりぎりまで性能維持できるが寿命が来たら急激に性能低下するようです。

今回は4年経っていたので、バッテリの寿命だったのかもしれません。

とり合図、大丈夫そうなので一安心です。