・・・・問診&症状確認・・・・
『エアコンの風が急に温くなるんです。』
『急にということは、冷たい時もあるのですか。?』
『走り出して少しすると、温くなります。』
『とり合図、症状確認しますね。』
エアコンスイッチON~。
冷たい風がでています。
10分ぐらいすると・・・・。
カチッ
音が聞して少し経つと風が温くなってきました。
マグネットクラッチがOFFしています。
↑
参考写真で、OFFした時の写真ではありません。
『マグネットクラッチがOFFして、冷たい風が出なくなるようですね。』
『お車お預かりします。点検して原因が分かり次第ご連絡します。』
・・・・作業・・・・
マグネットクラッチがOFFして、その後ONしないことが原因と思われるので、そこから、攻めていきます。
マグネットクラッチの作動電圧を点検します。
エアコンが効かない時は、0Vになっています。
電気が来ていないようです。
次は、マグネットクラッチに作動電圧を出しているエアコンアンプを点検します。
0Vです。
エアコンアンプからも作動電圧が出ていないようです。
『エアコンアンプが、壊れているのか。』
『エアコンの作動条件がそろっていないのか。』
1つ1つ点検していくしかなさそうです。
困ったな~。(;´Д`)
配線図、整備書を見ながら作動条件を確認していきます。
『エアコンアンプ電源』
『エアコンスイッチ信号』
『エアコン温度センサー信号』
『冷媒圧力信号』
『水温信号』
『エンジンコンピュータからの信号』
『アース』
上記の信号がエアコンアンプに入力して、電源とアースがとれていればエアコンアンプからマグネットクラッチに作動電圧が出るようです。
症状発生時に点検していきます。
『エアコンアンプの電源』は約12V良好です。
『エアコンスイッチ信号』も正常時と異常時に変化はなく、良好です。
エアコンスイッチOFF 2.95V
エアコンスイッチON全開 1.16V
エアコンスイッチはON、OFFだけでなく、ツマミを回すことで効き具合も調整できるようになっているみたいです。
『冷媒圧力センサー』を点検します。
冷媒圧力センサーは、すでに壊れているようで、作動するように直結してありました。
アンプへの入力電圧も良好です。約12V
『エバポレータ温度センサー』『エンジンコンピュータからの信号』『水温信号』ともに、エアコン正常時と異常時に変化はないため、良好です。
いよいよ、最後に『アース』点検。
配線図によると、エアコンアンプからアース線は2本出ており、エアコン温度センサーのアースと途中で合流して1本になっています。
おっ
エアコンアンプから出ているアース線の1本が抵抗∞Ωです。
正常時にコネクタ外して確認すると。
0Ω
正常時はアースがとれている。
怪しい。(p_-)
異常発生時に、このアース線をボデーアースしてみます。
おお~
マグネットクラッチが作動して、冷たい風が出てきます。
どこで、断線しているのか。
エアコンアンプのもう1つのアース線は、しっかりとアースに落ちているため、アースの合流地点までの断線と考えられます。
お客さんに連絡して、アース線を取り直すことにしました。
取り直すといっても、エアコンアンプのアース線2本の1本は生きているので、それをエアコンアンプ出てすぐに合流させます。
アース線取り直し後、作動確認。
1時間たっても、異常なし。
2時間たっても異常なし。
エアコンは冷たい風が出て、良好のようです。
お客さんに説明して納車。
今回は部品代がかからず、工賃のみで安く仕上がりました。
お客様も大満足で、良かったです。
『またのご来店、お待ちしております。』