・・・・ご用命・・・・
エンジンがかからないので、原因を見つけてほしい。
・・・・情報・・・・
時々、エンジンがかかることもあるが、すぐにエンストする。
エンジンコンピュータは交換してみたが、直らなかった。
イグニッションスイッチをONにするとエンジンが冷えているにもかかわらず、電動ファンが回りだす。
・・・・作業・・・・
診断機で故障コードをチェックします。
かなりの数の故障コードが入っています。
整備書で関連性を調べてみると、『圧力センサ』『吸気温センサ』『水温センサ』『スロットルセンサ』『アクセルポジションセンサ』『ブレーキ圧力センサ』はすべて同じコンピュータからの電源とアースでつながっていました。
『L/V制御』『ライン圧制御』はエンジンがかからなかったときに、故障コードが入る可能性があるようです。
『VVT信号』は別系統で現状ではわかりませんでした。
これだけ故障コードも入っているので、『電源』か『アース』か『コンピュータ』が怪しいと推測し点検開始。
イグニッションONで冷間時も電動ファンが回りだすので、水温センサーを中心に見ていきます。
アースから点検します。
0.6Ωです。
アースは取れているようです。
他のセンサーも同じアース線を使っているので、アース不良の可能性は無さそうです。(;一_一)
次に水温センサーの電源を見てみます。
0.03Vです。
電気信号がありません。
コンピュータは交換されたとのことで、コンピュータ故障の可能性は無さそうです。
ためしに、コンピュータのコネクタを抜いて端子にテスターを当てて測定してみました。
5.43Vです。(断線時の電圧で正常)
コンピュータからは電気信号は出ているようです。
ということは、どこかで電気が消費されているようです。
故障コードで、出てきたセンサーのコネクタを1本ずつ抜いてみます。
↑
水温センサー
↑
吸気温センサー
↑
スロットルセンサー&スロットルモータ
↑
ブレーキ圧力センサー
↑
フューエルプレッシャーセンサー(左)&バキュームセンサー(右)
フューエルプレッシャーセンサーのコネクタを抜いた時だけ、電動ファンが止まります。
しかも、水温センサーの電圧が正常値に戻ります。
↑
3.34V
なぜか、わかりませんがフューエルプレッシャセンサーが、他のセンサーの電気まで消費しているようです。
故障コードもフューエルプレッシャーセンサーのコネクタを抜いていると、VVT以外はすべて消去できます。
別系統でVVT関係の異常もある可能性は残りますが、まずはフューエルプレッシャーセンサーの交換が必要と思われます。
今回は、原因の追究のみのご依頼だったため、納車して終了です。
フューエルプレッシャーセンサの交換はインテークマニホールドも外さないといけ無さそうなので、たいへんそうです。
年数も経っていたので、もしかして廃車かな~。(-_-;)