2015年1月15日木曜日

フューエルプレッシャーセンサ故障 『エンジンがかかりません』(;O;)

ボクシー(AZR60)が積載車で入庫しました。


・・・・ご用命・・・・

エンジンがかからないので、原因を見つけてほしい。


・・・・情報・・・・

時々、エンジンがかかることもあるが、すぐにエンストする。

エンジンコンピュータは交換してみたが、直らなかった。

イグニッションスイッチをONにするとエンジンが冷えているにもかかわらず、電動ファンが回りだす。



・・・・作業・・・・

診断機で故障コードをチェックします。


かなりの数の故障コードが入っています。

整備書で関連性を調べてみると、『圧力センサ』『吸気温センサ』『水温センサ』『スロットルセンサ』『アクセルポジションセンサ』『ブレーキ圧力センサ』はすべて同じコンピュータからの電源とアースでつながっていました。

『L/V制御』『ライン圧制御』はエンジンがかからなかったときに、故障コードが入る可能性があるようです。

『VVT信号』は別系統で現状ではわかりませんでした。

これだけ故障コードも入っているので、『電源』か『アース』か『コンピュータ』が怪しいと推測し点検開始。

イグニッションONで冷間時も電動ファンが回りだすので、水温センサーを中心に見ていきます。

アースから点検します。



0.6Ωです。

アースは取れているようです。

他のセンサーも同じアース線を使っているので、アース不良の可能性は無さそうです。(;一_一)

次に水温センサーの電源を見てみます。


0.03Vです。

電気信号がありません。

コンピュータは交換されたとのことで、コンピュータ故障の可能性は無さそうです。

ためしに、コンピュータのコネクタを抜いて端子にテスターを当てて測定してみました。



5.43Vです。(断線時の電圧で正常)

コンピュータからは電気信号は出ているようです。

ということは、どこかで電気が消費されているようです。

故障コードで、出てきたセンサーのコネクタを1本ずつ抜いてみます。

水温センサー

吸気温センサー

スロットルセンサー&スロットルモータ

ブレーキ圧力センサー

フューエルプレッシャーセンサー(左)&バキュームセンサー(右)

フューエルプレッシャーセンサーのコネクタを抜いた時だけ、電動ファンが止まります。

しかも、水温センサーの電圧が正常値に戻ります。

3.34V

なぜか、わかりませんがフューエルプレッシャセンサーが、他のセンサーの電気まで消費しているようです。

故障コードもフューエルプレッシャーセンサーのコネクタを抜いていると、VVT以外はすべて消去できます。

別系統でVVT関係の異常もある可能性は残りますが、まずはフューエルプレッシャーセンサーの交換が必要と思われます。

今回は、原因の追究のみのご依頼だったため、納車して終了です。

フューエルプレッシャーセンサの交換はインテークマニホールドも外さないといけ無さそうなので、たいへんそうです。

年数も経っていたので、もしかして廃車かな~。(-_-;)