圧縮圧力点検は、ガソリンエンジンの3要素『良い火花』『良い混合気』『良い圧縮』の中の1つを点検する方法です。
圧縮圧力を点検することで、エンジンを分解することなく、シリンダーヘッドやビストンリング等の状態を診断することができます。
今回の点検では、2NZエンジンを使用しました。
・・・・作業・・・・
まずは、エンジンを暖機します。
(エンジン各部の熱膨張で圧縮比も変化するため、暖機します。)
イグニッションコイルを取り外します。
(高電圧を作り出す部品です)
スパークプラグを取り外します。
(火花を飛ばす部品です)
1番シリンダにコンプレッションゲージを取付けます。
(圧縮圧力を測定する工具です。)
燃料が出てこないようにインジェクタのコネクタを抜いておきます。
(燃料を噴射する部品です)
準備完了です。
アクセルを全開にして、クランキングします。
(もちろん、エンジンはかかりません)
数秒クランキングした後、コンプレッションゲージを確認します。
約1.31M㎩(メガパスカル)です。
このエンジンの基準(1M㎩=1000k㎩)
基準値:1.471M㎩
限度:1.079M㎩
気筒差:0.098M㎩
限度は下回っていないので、圧力は問題なしです。
後は、残り3気筒を測定して、気筒差を確認します。
2番シリンダの点検をします。
2番シリンダ―は約1.33M㎩ぐらいです。
3番シリンダと4番シリンダ―も同じぐらいだったので、画像は省略します。
気筒差は0.02M㎩です。
気筒差基準は0.098M㎩なので、問題なしです。
ということで、圧縮圧力には問題なく正常です。
今回は、走行距離は120000㎞ぐらい走ってますが、エンジンは正常に動いている車なので当然の結果になりました。
走行距離が増えるにつれて、各部の摩耗等もあるので圧縮圧力は若干落ちるとは思っていましたが、100000㎞ぐらいでは、限度まで余裕があり大丈夫なようです。(^^♪
(オイル交換などのメンテナンスにもよるとは思いますが・・・・)